第555回臨床談話会において講演しました
2022年9月11日、大阪大学歯学部記念会館(Web併用)において第555回臨床談話会が開催され、講演を行いました。講演タイトルは「日常診療で遭遇する不定愁訴と思われる症例への対応」で、サブタイトルは「‐診断、治療と経営面に対する影響‐」です。
大阪大学歯学部同窓会学術部から頂いたお題「不定愁訴」は、日常の診療では使わない言葉です。広辞苑で調べてみると、以下の説明が掲載されていました。
「他覚的所見に比較して不相応に痛みや不調などの自覚症状が強く,愁訴を説明するに足る器質的疾患の裏づけがない場合を不定愁訴という。不定愁訴の特徴は,きわめて主観的な訴えに終始することにある。さらに,愁訴が多彩で,時期によりその内容が変化したり、また同一愁訴であっても数の増減が認められる。神経筋性愁訴や呼吸循環器性愁訴は訴えの頻度が高く、多愁訴を示しやすいことで知られている。症状への対応には,心身両面からのアプローチが大切である」
確かに他の医院で「不定愁訴」として扱われ、何も治療してもらえなかったと訴える患者さんはしばしば来院されます。そこで症例を集め、それぞれに対する診察法、検査法、診断法、治療法について解説しました。各症例の主訴は以下の通りです。
「全身の痛みと全身の微細動」
「ろれつが回りにくい」
「声が出にくい」
「口が苦い」
「耳の下が腫れる」
「ほほ骨がゴリゴリする」
「歯が浮いた感じがする」
「奥歯の違和感」
「歯茎が見える」
「舌がヒリヒリする」
「左側上顎臼歯部の自発痛」
「歯がジンジンする」
「首と肩が凝る」
「砂糖、塩の味が分からない」
「右上大臼歯の咬合時痛」
「インプラントを除去したあとがビリビリ、ジーンと痛い」
「食いしばりが治らない」
「顔面、口腔粘膜が痛い」
「右上奥歯が痛い」
「舌を中心に全身が痛い」
「左下口の中外が腫れて痛い」
「顔面と舌がピリピリと痛い」
「口の中がじーんとする」
「右下の顎がずれて口が開かな」
「右下奥歯が痛い」
「左顔面が痛い」
「口内炎ができて痛い」
「上の前歯が痛い」
「唾液がネバネバして気持ち悪い 」
「舌が痛い」
「舌先がヒリヒリして痛い」
「舌が痺れて痛い」
「舌先がヒリヒリする」
「左上奥歯がズキズキ痛い」
「歯茎から糸が出てくる」
「口臭が気になる」
「舌の縁が痛い」
「舌が痺れて痛い」
「左上が気になる」
「噛み合わせると違和感をおぼえる」
「舌が暴れている」
「目の下から頬にかけて痺れている」
「唇と舌がピリピリと痛む」
「顔面が麻痺して押すと痛い」
「右下奥歯が脈を打つように痛い」
「舌の先がしびれて痛い」
「生臭い口息が生じている」
「唾液が口の中に溜まって気持ち悪い」
「左顎が何もしなくても痛い」
「何を食べても辛く感じる」
「舌、口蓋部の自発痛」
「舌尖部のヒリヒリ感」
「自身の口臭を感じる」
「口臭が生じていて、周囲の人と話すときいつも心配になる
「生臭い口臭が気になる」
「口臭とげっぷが気になる」
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