Q:これはどういった症状なんですか?
この歯茎のニキビの正体は【フィステル】と呼ばれるものではないかと思われます。【フィステル】を説明する前に、その原因となる【歯根
嚢胞】(しこんのうほう)についてお話します。【歯根嚢胞】とは、細菌が歯の根元まで達し歯茎が炎症を起こし、根の先に膿が溜まり形成された袋のことで
す。その膿が歯茎の表面から漏れて【フィステル】というできものをつくります。つまり歯茎のニキビの正体は膿が溜まったできものというわけです。
Q:何が原因でこのような症状が起きるのですか?
一番の原因が虫歯の放置です。虫歯が放置するとどんどん細菌が根元に入り症状を悪化させます。また歯の治療をした後、数年経過して、治
療の跡から細菌が入り込み【歯根嚢胞】を形成する場合もあります。【痛みがない】と言う通り、細菌によって歯にある神経が死んでしまうために、通常は痛み
を伴いません。しかし一度、発症してしまうと放っておいても治る事はなく、ニキビのように「破れては膿を出す」を繰り返してしまいます。さらに悪化すると
歯根嚢胞が肥大し周りの歯並びに影響を与える場合もあります。
Q:どういった治療法がありますか?
抗生物質で炎症を抑える事はできますがやはり歯の根元の治療が第一優先となります。具体的には細菌感染した神経を取り除き、根元に消毒
薬を詰め込みます。細菌を除去したら根元の隙間を埋め虫歯菌が入らないようにします。治療が順調にいけば、フィステルは1~2週間で消えてなくなります。
この治療法によってほとんどの場合は完治しますが、治らない場合は細菌の棲家である歯の根元、病巣自体を手術で取り除きます。局所麻酔で入院の必要もな
く、費用も保険が適応されますので1万円以下ですみます。
「痛くないから大丈夫だろう…」と言わずに近くの歯医者さんに診てもらうようにしましょう。
フジテレビ ハピふる! ホームページより転載
>> フジテレビ ハピふる! ホームページはこちらをクリック