口腔外科とは?
口腔外科とは虫歯や歯周病、入れ歯の治療のみならず、口の中に発生する多様な疾患に対応する診療科です。また、口の中だけに限らず周囲の隣接する組織に起こる疾患、全身疾患と関連のある口腔内の疾患、あるいは有病者(何らかの病気を持っている方)の治療などを行ないます。
口腔外科で扱う疾患とは?
- 親知らずなど歯が原因で歯茎や顎が腫れる炎症
- 転倒などにより、歯の破折や口の中の裂傷、顎の骨折などの外傷
- 口の粘膜などに発生する良性および悪性の腫瘍
- 顎の中や軟組織にできる嚢胞
- 唇顎口蓋裂などの先天異常
- 顎の大きさや位置が著しく異なり、矯正治療だけでは治らない顎変形症
- 口腔粘膜疾患(舌痛症、ドライマウス、味覚異常、白板症、扁平苔癬、口内炎)
- 入れ歯の維持安定性を高める補綴前外科
- インプラント
- 歯牙移植
- 三叉神経痛、顔面神経麻痺
- 口腔感覚異常症(オーラルセネストパシーなど)、口腔心身症
- 唾石症、唾液腺炎
- リンパ節炎
- 顎関節症、顎関節脱臼
- 口の中に症状を表す全身疾患(血液疾患、膠原病など)
転んで歯が抜けたり、折れたときはどうしたらいい?
転倒やけんか、事故などによって子供の歯が抜けてしまった場合は、歯科医院へ行く前に適切な歯の応急処置を行うことが重要です。まず、抜けた歯は流水下で10秒~20秒程度すすぎます。このとき、たとえ汚れが付いていても決してアルコールや石鹸、塩水などは使わず冷たい水だけで洗い流します。次にガーゼで歯を持ち、抜けた箇所にゆっくりと差し込みます。それが不可能な場合はミルクに浸す、あるいは本人か親の頬と歯茎の間に入れた状態で歯科へ急ぎましょう。
次に、歯が折れてしまった場合は、出血があれば清潔なガーゼを強く噛み、折れた歯の部分が乾燥しないように濡れたガーゼで包んで歯科を受診します。よくある幼児の前歯のケースでは、脳の外傷の可能性があるため、意識に異常が見られたらまず脳外科か外科を受診し、その後小児歯科へ行きましょう。また、前歯を強く打った場合は、歯が折れていなくても根の先端部分が折れている可能性があるため、レントゲン検査を受けましょう。
いずれの場合も、大切なことは歯を湿った状態で保つことです。そして、30分~1時間以内に治療を行うことができれば、歯を元通りに戻すことが可能です。
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