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当院長が歯周病についての解説記事を執筆し、季刊誌『すきすき京都』令和5年春号に掲載されました。
「すきすき京都」は恒河沙(ごうがしゃ)が発行するフリーペーパーであり、恒河沙は京都市北区大宮釈迦谷にある、青少年のための自立支援施設です。
知らぬ間に進行する歯周病(抜粋)
(前略)
歯周病を一言で表現すると、細菌感染によって歯の周囲の組織に炎症が起こる病気、ということになります。歯の周囲には歯茎(歯肉)、顎の骨、歯周靭帯がありますが、歯周病に罹患するとこれらの歯周組織が破壊されていきます。顎の骨の中で歯の周囲の骨を特別に歯槽骨と言い、歯を支えている重要な部分がこの歯槽骨なのです。歯周靭帯が歯とこの歯槽骨をつなぎ、歯を支えています。これらの組織が炎症を起こすと、歯肉の腫れによる出血や歯槽骨の吸収が生じ、進行すると歯がぐらぐらして最後には抜け落ちてしまいます。歯自体を失うリスクがある歯周病は、細菌が引き起こす深刻な病気と言えます。
(中略)
歯根表面に付着した歯垢や歯冠部の歯石、磨き残した古い歯垢、これらは自力では取れないため、歯科で専用の器具を用いて除去することになります。自分に合った歯の磨き方の指導を受け、練習しましょう。歯周病がかなり進行している場合は、深い歯周ポケットの底の方の歯根面に付着している歯石を取り除くことが難しく、歯肉を切開して歯石を除去する手術が必要となります。この手術の際に、溶けてなくなった骨を再生させる薬が保険適応内で使用可能です。歯槽骨が溶けて歯を支える力が弱くなり、歯がぐらぐらしている場合には、周囲の歯を連結固定します。このような一連の治療を歯周治療といいます。
(後略)
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