顎骨壊死のリスク
最近右下の奥歯(奥歯の手前の歯が無い為、ブリッジしてかぶせてあります)の歯茎がポコッと腫れて暫く痛くもなんともなかったのですが、日がたつにつれ、痛みが出るようになりました。
それに奥歯の下の骨の中がとけていてそこに膿みがたまっているのですが、歯の根っこにたまっているのだったら抜かなくても治療が出来るがそうで無い為『最終的には抜くしかないので、痛みがどうしても我慢できなくなるまで、このままおいておいたらどうですか』と言われて治療は中断しております。
私は骨粗しょう症の治療薬フォサマックを1年半前までしばらく飲んでいたことがあり、歯を抜くには骨の壊死というリスクがあるそうです。それを聞いて、もし壊死したら私の口の中はどうなるのだろうと歯を抜くのが怖くなり中々抜いて下さいと言う勇気がでません。先生は『長い期間開ければそれだけ体から薬が抜けます。』と言われました。
でも左で食べ物をかんでいると顎関節症の為顎の所が痛くて、とても困っております。勇気を出して抜いてもらった方がいいのか悩んでいます。
お話の内容から、右下の歯の歯周炎が進んでいると推察します。
骨粗しょう症薬の服用後、期間があくと骨の壊死のリスクが減るのは事実です。しかし、当然飲まれていた期間や骨粗しょう症の状況なども関係しますので、抜歯については骨粗しょう症の担当医に相談されることをお勧めします。
歯を抜くことによる骨の壊死のリスクを避けるためには、時間を要するものの歯が自然に抜けるようにする方法があります。歯は骨に強固にくっついているわけではなく、他の歯と噛み合っていることで位置を安定させているため、噛み合っていない状態が続くと、噛み合う歯を求めてだんだん上に出てくるのです。今回のケースでは、右下の奥歯を削って上の歯と噛み合わないようにしておくと、徐々に上に出てきて骨に刺激を与えることなく抜けることが期待できます。特に、歯周病が進行している歯はつなぎ止めている組織も緩んでいるため、このような現象が起きやすいといえます。
一方、歯を残しておく場合は専門的なクリーニングを行うことにより、痛みや腫れをある程度は抑えることが可能です。歯周炎は歯の周りや歯根の先にばい菌や汚れが溜まって生じるため、これらを徹底的に除去する方法が効果的です。ただし再び汚れが付着したり、風邪や疲労から抵抗力が低下すると痛みや腫れが再発しやすいため、定期的なケアが必要になります。
|