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文献6 |
ORAL MEDICINE |
乳がん患者と夫の間に生じるコミュニケーションの問題
乳がんは女性が最も罹りやすいがんであり、治りやすいがんでもあるため、乳がん経験を持つ女性が増えています。妻が乳がんになった場合、支える立場である夫の役目は重要ですが、予想外に訪れる様々な困難から夫婦間のコミュニケーションが乱れがちになります。この論文では、そのようなコミュニケーションの障害について調べています。
夫に対する11のアンケートの結果は、「何をサポートすればよいかわからない」「どのように接したらよいのかわからない」「自分でできることに限界を感じ思い悩む」「妻の気持ちがわからない」「不明瞭なことで妻を傷つけるのがこわい」の順となりました。
ここからは多変量解析により、アンケート結果を分析します。主因子法、プロマックス回転という計算をして回答を4つの因子に分類しました。
- 第1因子 「妻の気持ち・接し方がわからない」
- 第2因子 「自分の言動が妻に負担をかけてしまう」
- 第3因子 「夫自身の負担が大きい」
- 第4因子 「妻にできることの限界」
これら4つの因子とサポートニードとの関連をt検定で調べると、「情報提供サポート」「相談サポート」「気持ちの共有サポート」においてニードがある場合に、4因子全ての困難の度合いが高くなっていました。次に配偶者の就労状況、がん罹患の有無、診察同行状況、患者の治療や疾患の状況、術式など、属性による因子の困難度数の違いについてを共分散分析を用いて計算しました。その結果、夫に抗がん剤の治療経験がある場合と再発している場合に、4種すべての夫婦間コミュニケーションにおける困難度数が高くなっていました。また、配偶者の就労状況、診察同行状況、患者の術式については関連が認められませんでした。
古賀晴美, 塩崎麻里子ら:女性がん患者の男性配偶者が感じる夫婦間コミュニケーションにおける困難: 乳がん患者に関する検討、心身医学, 54, 786-795
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