考察10　包括的な治療の必要性

生理的口臭に悩む患者の抱える問題は単に臭気をなくせば解決するわけではない。口臭に対する不安につながる口腔内感覚の異常をも解決させる必要がある。また、他人の仕草や人前で無口になるといった問題を一つひとつ丁寧にその状態を見極めて取り除いてかなければならない。とりわけ、長年の悩みにより傷つき不安を拭い去れない心理状態に対するケアが重要となる。口臭に関連する様々な事項を診査し、包括的な治療を進める必要性があることを銘記すべきである。

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• 口臭に対する包括的治療
  • 緒言
  • 材料および方法
    • Ⅰ．調査対象
    • Ⅱ．調査方法
      • 1．口臭官能試験
      • ２．口臭機器測定
      • ３．唾液検査
      • ４．嫌気性菌の検査
      • ５．歯周組織検査
      • ６．統計分析
  • 結果
  • 症例の供覧
  • 考察
    • １）口臭外来を受診した患者の特徴について
    • ２）自己臭症患者の訴える口臭について
    • ３）口臭患者が抱える心理、社会的な問題について
    • ４）ストレスと口臭の関係
    • ５）口臭官能試験
    • ６）口臭機器測定
    • ７）嫌気性菌のバナ加水分解活性（バナテスト）
    • ８）唾液検査
    • ９）口臭治療の実際
      • １）口臭嫌気性細菌の制後
      • ２）生活習慣的な全身機能の不調和や口腔生理機能の低下への対応
      • ３）口臭に対する不安への対応
    • １０）包括的な治療の必要性
  • 結語
  • 参考文献