インプラントは骨を削って埋め込む手術(埋入術)が必要となり、インプラントを埋入するために必要な骨の高さや幅が足りない場合には、骨移植などの骨造成術を行うことになります。いうまでもなく、これらの手術の際には骨の中や傷口に細菌感染が生じないよう十分に注意しなければなりません。
インプラントの手術時は口の内外を消毒して身体上に滅菌した布をかぶせ、口の周り以外を覆ってしまいます。同時に、インプラント本体やドリルなどの手術用器具は全て滅菌したものを使用し、細菌が骨の中に侵入しないよう細心の注意を払います。
幸い人体には抵抗力があるため、骨の中や傷口に多少の細菌が入り込んでもすぐに化膿するわけではありません。しかし、糖尿病やステロイド剤を内服している場合は抵抗力が弱くなっているため、化膿によって膿瘍や骨髄炎が生じる危険性があります。
同様に、抵抗力が落ちている「易感染性」の状態として栄養失調やAIDS、ガン、放射腺や抗がん剤によるガンの治療後、骨髄移植後、血液疾患などがあります。これらが該当する場合でもインプラントが絶対に不可能とはいえませんが、諸事情を検討したうえで判断する必要があります。また可能な場合でも、感染を予防するために十分な対策が必要になります。
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