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掌蹠膿疱症と歯性病巣感染

歯科治療が決め手となる掌蹠膿疱症

掌や足の裏に膿が溜まった嚢胞ができる掌蹠膿疱症は、掌や足の裏に原因があるわけではなく、口腔やのど、副鼻腔、腸の病巣感染が原因であると考えられています。中でも口の中、特に歯やその周囲に病巣がある場合が約80%を占めることから、掌蹠膿疱症を治すためには歯科治療が欠かせません。

歯やその周囲の病巣とは歯周病(辺縁性歯周炎)、根尖病巣(根尖性歯周炎)、親知らず(智歯周囲炎)のことです。これらの病巣に対して歯周治療、根管治療、抜歯といった治療をすることにより、難治性とされる掌蹠膿疱症が改善する、あるいは完治するといった患者さんが多くみられます。適切な歯科治療を受けていないが故の難治性であった可能性もあります。掌蹠膿疱症の原因となる病巣は無症状の場合が多く、歯科の定期健診においては無症状の病巣に対して経過観察されるだけのケースが多くみられます。積極的に治療しても完治が見込めない場合は、治療せず経過観察するという方針が選ばれがちですが、掌蹠膿疱症を治すためには無症状の歯性病巣であっても積極的に治療を行う必要があります。場合によってはむしろ抜歯した方がよく、抜歯を見送る場合であっても掌蹠膿疱症がある場合は抜歯すべきでしょう。

歯性病巣を治療する過程で掌蹠膿疱症の症状が一時的に悪化しますが、半年程度で症状は治療前よりも軽減されます。この期間中は症状の悪化を抑えるための対症療法が必要となります。対症療法には外用薬(ステロイド、ビタミン剤、保湿剤、角化治療薬)、紫外線療法、内服薬(抗生物質、漢方薬、ビタミン剤、ビスフォスフォネート、免疫抑制剤、ステロイド、メトトレキサート)、顆粒球探求吸着除去療法、生物学的製剤(セルクマブ、TNF阻害薬)があります。

歯性病巣以外の病巣に対する治療として扁桃摘出術があります。のどの両脇にある口蓋扁桃を2つとも切除する手術です。歯科治療で十分な改善が見られない場合は次善策として扁桃摘出術が行われますが、あくまでも歯科治療の次の手であり、歯性病巣を治療せずに扁桃摘出術を行っても掌蹠膿疱症に対する効果は期待できません。扁桃摘出術の代わりに抗生物質の内服が効果を発揮する場合がある一方、歯性病巣を治療せずに抗生物質を内服しても掌蹠膿疱症は改善しません。従って、歯科治療が必要不可欠と言えるのです。

金属アレルギーも掌蹠膿疱症の一因であると疑われています。歯の治療のために詰めた、あるいはかぶせた金属を除去することで、掌蹠膿疱症が改善する場合もあるからです。金属アレルギーが関与する割合は5%程度とされていますが、多くの患者さんを対象にした研究では、金属を除去しても治療効果が確認できなかったという報告もあります。そのため、歯科金属の除去は推奨されていません。

掌蹠膿疱症を治療するためには禁煙も重要となります。喫煙は掌蹠膿疱症の原因と悪化の要因となるため、禁煙することにより症状が改善します。禁煙せずに扁桃摘出術を行っても、治療効果が長続きしない可能性があります。

歯科治療が決め手となる掌蹠膿疱症

掌や足の裏に膿が入った嚢胞ができる掌蹠膿疱症ですが、細菌感染で膿が溜まるわけではありません。中年以降の女性で喫煙者に多く、特に日本人がかかりやすい病気とされ、国内患者数は14万人、男女比は1:2で女性が多く、慢性的な痛みを伴うため生活の質が低下する傾向があります。病変が人目に付きやすい部分にあることも患者さんを苦しめます。

掌蹠膿疱症の原因は現在まで不明ですが、多くの症例で病巣感染が関与していることが判明しています。病巣感染による免疫機能の変化が発症と関係しているようです。口腔内では口腔細菌叢(マイクロバイオーム)に変化が見られ、善玉菌が減少して悪玉菌が増加するディスバイオーシスが生じることが知られています。

掌蹠膿疱症患者の口腔細菌叢(口腔マイクロバイオーム)を健康成人と比較してみると、唾液中のProteobacteria属、Prevotella属、Haemophilusno属の占める割合が異なり、骨関節炎を合併している症例でその差が顕著でした。この口腔マイクロバイオームの変化は全身性炎症反応と関連していると考えられます。唾液中のサイトカインを調べてみると、掌蹠膿疱症患者のIL-1RA、IL-1β、IL-4、IL-8、TNF-α、Eotaxin、FGF、INF-γ、IP-10、MCP-1、MIP-1α、MIP-1βが高くなっていました。

掌蹠膿疱症性骨関節炎

主に皮膚に症状が生じる掌蹠膿疱症の中には、胸鎖関節に炎症を起こして前胸部が痛んだり、動かしにくくなったりする場合があります。このような骨格系の病変を伴う症例を掌蹠膿疱症性骨関節炎といい、掌蹠膿疱症の10~30%にみられます。胸鎖関節以外にも仙腸関節(腰)、脊椎に関節炎が生じたり、長管骨に慢性非化膿性骨髄炎が生じたりする場合もあります。掌蹠膿疱症の皮膚症状は、歯科治療などにより元のきれいな皮膚に戻る可能性がありますが、骨関節炎は変形が永久に残ります。

照井正, et al. "掌蹠膿疱症診療の手引き 2022." 日本皮膚科学会雑誌 132.9 (2022): 2055-2113.

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