口の中を清潔に保っている人はそうでない人と比べ、インフルエンザにかかりにくいことが判明しています。また、ある研究では高齢者がインフルエンザにかかる確率は9.8%(92名中9名)でしたが、歯科衛生士が口腔衛生管理をしたグループでは1.0%(98名中1名)と明らかな減少が見られました。
インフルエンザウイルスには、ヘマグルチニン(HA)とノイラミニダーゼ(NA)の2種類のスパイクタンパクがあります。ヘマグルチニンは人の細胞に侵入するときに働き、人の細胞内で増殖した細胞が細胞外に出ていくときにノイラミニダーゼが働きます。口腔細菌の一種であるストレプトコッカス・オラリスがノイラミニダーゼを産生しますが、このノイラミニダーゼによってインフルエンザウイルスが増加することも判明しています。
Abe, Shu, et al. "Professional oral care reduces influenza infection in elderly." Archives of gerontology and geriatrics 43.2 (2006): 157-164.
Kamio, Noriaki, et al. "Neuraminidase-producing oral mitis group streptococci potentially contribute to influenza viral infection and reduction in antiviral efficacy of zanamivir." Cellular and molecular life sciences 72 (2015): 357-366.
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