虫歯が痛いのはなぜ?
2.痛みが消えた?
では次に、虫歯の痛みがなくなる場合についてお話しましょう。前述の通り、痛みがおさまったとしてもそれは虫歯が決して治癒したわけではなく、むしろ逆に虫歯の悪化によって神経が侵されてしまった結果、痛みを感じなくなっているのです。他の可能性としては、虫歯によってできた穴に食べかすが詰まり、神経を圧迫することで生じていた痛みが、何かの拍子に食べかすが取れたことでやわらいだのかもしれません。いずれにしても虫歯が進行すると、同時に神経が侵されて痛みを感じにくくなるものです。たとえば、非常にゆっくりとしたペースで進行した虫歯では神経も鈍くなり、最終的には神経が死んでしまって痛みを感じなくなるため、結局一度も痛まない場合すらあるのです。
しかしながら、痛くないことイコール問題なし、というわけではありません。虫歯が進んで大きな穴が開くと、噛む力によって歯が崩れ、頭の部分がなくなって歯の根だけが残ることになり、その歯ではもう噛めなくなってしまいます。そして、この状態を放置しておくと隣の歯が倒れてきたり、それまでは噛みあっていた相手の歯(上の歯が虫歯なら下の歯)がどんどん伸びてきて、歯並びと噛みあわせが悪くなってしまいます。そうなると、虫歯以外の部分までうまく噛めなくなるため、食事ができなくなる場合もあります。また、アゴの関節や顔面、首、肩の筋肉に至るまで調子が狂ってしまい、口が開かなくなったり関節痛や筋肉痛が起こることもあります。
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