梅﨑さおり
2024年7/13・14に第15回日本口臭学会学術大会が行われました。今年の会場は大阪大学コンベンションセンターで、大会長は当院院長の樋口が務めました。
当院のスタッフ総出で、当日を迎えました。やっと本番が来た!という気持ちでした。この日まで、やらねばならないことが多々あり、学会運営が大変なことを実感しました。これまでは参加したり、発表したりすることがメインでしたので、運営側になることは初体験です。今回の学会の準備にとりかかったのは、1年以上前からですが、取り掛かり始めたころは、私はそこまで忙しくありません。場所の手配など、外枠の部分なので無関係でした。ですが、2か月前から急に慌ただしくなりました。
私が担当していたのは、学会後に行われる懇親会です。懇親会の場所の手配は院長が済ませていましたが、飲食以外にどのような出し物をするか、ゲストは誰を呼ぶか、諸々と考えなくてはいけません。私一人ではもちろんできませんので、協力者がいります。そこで、強力な先生方にお願いし、すべてのことを計画しました。東京の山口先生、兵庫の西村先生、熊本の岡村先生、この3人の先生方のタッグがすばらしく、私はサブで雑用係をさせていただきました。
今回出し物は、昨年亡くなられた、日本口臭学会の創設メンバーの本田先生と角田先生の追悼企画と、木管アンサンブルの演奏を企画しました。本田先生と角田先生の追悼企画では、お二人の写真を日本口臭学会会員の方から提供していただき、モザイクアートと作成しました。またゆかりのある方から、思い出のエピソードを語ってくださり、参加されたみなさんで懐かしく思い出しながら、過ごしました。演奏は、大阪音楽大学在籍中、木管アンサンブル「Ensemble
Canvas」として活動されている5人です。誰もが知っているような親しみやすい曲を演奏してくださいました。この出し物や諸々の細かい打ち合わせは、SNSグループでのやり取りと、ZOOMのよるオンラインミーティングで行いました。4人とも住んでいる地域は違いますが、いつでもどこでもミーティングができることは、大変便利でした。このオンラインミーティングがあったからこそ、実現したと思います。
懇親時間には、以前からお会いしてみたいと思っていた、西川公平先生と話すことができ、大変嬉しく思いました。西川先生は今回、教育講演「認知行動療法の基礎と口臭恐怖症への活かし方」という演題で講演をしてくださり、ざっくばらんな人柄のまま、楽しく講演を聴くことができました。さすが認知行動療法のエキスパートです。認知行動療法は私には難しく、本音は(あんまりやりたくないぁ)と心の中で、つぶやきながら診療していましたが、もうちょっとできるかも!という気持ちになれました。まだまだ理解と実践には、勉強が必要ですが、苦手意識が少し薄れることができました。講演を聴かれていた先生方からも、「もっと教えてほしい」「もっと話してほしい」という声を聴きました。私も同感です。
今回の学会参加は、参加者でもあり、運営側でもあり、私の心はずっと落ち着かない状態でした。先生方の講演を聞きながら、会場のことにも目を配り、二つのことを同時に集中することはとても難しかったです。あとから考えると、そこまで気にすることもなかったと思いますし、大きなトラブルもなく、無事に終わったので、もっと楽しんで講演を聞けばよかったと思います。いろいろ先生方からも、「少ない人数で、よく頑張ったね。」と労いの言葉をいただきました。もし、次があれば、今度こそ心にゆとりを持ちながら、二つの役割に挑みたいと思いますが、大変だったので、やっぱり参加者だけがいいなというのが、本音です。おそらく最初で最後の経験なので、これからは学会参加するたびに、運営者の方たちに、(ありがとうございます)と心の中で感謝しようと思います。
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